渡辺清次郎ホーム

撮影=鈴木信幸(
菊名駅周辺)

1-減量経営とたたかう

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[私はこうみるー争議の焦点]

大企業の減量経営とたたかう方法を探る

東京争議団議長  渡辺清次郎

最近、ある入を通じて、経営法曹会議の和田事務局長がどんなことを考えているのかをきくことができました。

和田氏は第一に、経営法曹会議の現在の人員三百名に補充の必要はないと言いきっています。このことは、われわれがつくりだしてきた「総行動路線」への反撃の体制を、彼らがすでに整えたことを意味しているだろうと思います。このことが、警察、司法、労務政策に現われている。そして、これにとかくわれわれは切り崩されているということです。

次に、東京争議団のこれまでの十五年の中では倒産争議が中心になってきたわけですが、和田氏は「民事執行法」が経営側の要求であるということを、間接的な表現で、しかし明確に述べています。

第三に和田氏は、「裁判所はわれわれの思うとおりとなってきている。しかし労働委員会はあまりにわれわれを負けさせすぎる」。「これからの課題は労働委員会のテコ入れだ」という意味のことをのべています。

ところで、昨年東洋鋼板の問題で、中労委が、「時間がたちすぎた」として申立てを却下しましたが、しかし“かけこみ”の団交権を認めた。しかも、これを中労委側がわざわざコメントをつけて記者に流させているわけです。これは注目に値します。

また、『総評新聞』の1月1日号を見ますと、中山伊知郎氏が――この人はどちらかといえば資本の代弁者となる場合が多いのですが――「労働組合が指名解雇を認めるようでは、もう労働組合ではない」と言っているそうです。

これらの事から読みとれるのは、労働運動があまりに右傾化しているため、彼ら自身の中にファシズムへの危機を感じている部分があるというとと、労働運動がもう少しファシズムを抑えないと、80年代の資本主義は維持できないという危惧をいだいている部分が敵の中にあるということなのではないかと思います。敵内部の矛盾の深まりにも注意する必要があります。

きょう、新しく四つの争議の解決が報告されました。今、敵は新しい攻撃を準備しているはずです。解決する時期とはそういう時期です。

沖電気の問題では、残念ながら四つに分かれて共闘会議ができているという状況です。私はいつも言うのですが、自分の頭で考えて失敗してもとりかえせる。しかし、人に言われてやったことは失敗したらとりかえしがつきません。

大企業の問題について、よく「企業がもうかっているのに首切りはひどい」という言い方がされますが、ならばもうかっていなければ首切りはひどくないのか、ということになってしまう。そういう言い方でいいのか、ということです。

色々問題がありますが、そこで、実行委員会形式で、「大企業の減量合理化にどう対決するか」というヤツをやりたいと思っています。職場の矛盾も深まっています。

石川島播磨への行動の際にわれわれが経験したことなどもそういうことのあらわれだろうと思います。

沖電機のたたかいは、“今後は絶対にこのようなことをさせない”というたたかいにする必要があります。

以上、問題提起といたしまして、あとはみなさんの討論にゆだねたいと思います。

(1月13、14日に労金研修センターで開催された東京争議団〝79春闘討論集会〟の第一日目、「分散会への問題提起」として渡辺氏が報告したものを編集部がまとめた。)

《争議の焦点》創刊準備号(1979年3月19日)掲載